LOOX720についてちょっと考察

 Pocketgamesさんでも取り上げられていますが、先日来うちでもなんどかお伝えしている GAPI Driver(製作者の名を取ってPicard GAPI Driver とも) 、更に Spb Graphics index の結果がFirstLooxで報告されており、ベンチマークが25%以上アップといい結果がでています(^^♪

Faster graphics on your Loox 720...!
http://www.firstloox.org/index.php?categoryid=1&p2_articleid=116

 ドライバ1つ違うだけで性能がぐっと向上するというのは、一見うれしい話ではあります。が、普通ドライバを変えるだけでこれほど大幅な機能向上が望めるものなのでしょうか?私はプログラムなどMSXのころにかじった程度ですので何も語れるものはありませんが、Graphics index で25%、graphics test で80%もの向上というのはアリな話、と素直に鵜呑みにできかねるものがあります。

 というのも、非純正ドライバで機能向上するということは、それだけ純メーカーが、ハードウェアが本来持つポテンシャルを上手に発揮できるようなプログラムを、ハードに対して与えてやれていないということも考えられるのではないでしょうか?根拠の1つは上記の GAPI driver 導入の件ですが、もう1つは音量調節の件です。WMPではかなり細かく音量を調節できるというのに、GAPlayer や Betaplayer などのフリーウェアでは、大体20%ずつしか音量が調節できません。id:phznさんがふと「シーメンスの手抜きかも」と言われた事がありますが、これは案外的を得ている発言ではないかと。

 2つの例を考えるに、シーメンスのソフトウェアでは、LOOX720のハードポテンシャルを十分に発揮させてやれていないのではないか、と推測するに到りました。他にもバックライトの調節間隔がおおまかであったり、ワイアレス関連のソフトウェアが不十分なために、Wireless Powertoys や Backlight Powertoys といったソフトウェアが開発されていますし、ButtonHold Switcher なんていうボタン長押対応ソフトのリリースにも到っています。これはシーメンスのプログラムに不満があったり、あるいは不足があるとか使い勝手をもう少し高めたい、といった視点から出発しているのではないかと考えます。

 上記のようなことから、私の推測もあながちはずれとも思えません。私は海外事情にも詳しくありませんので、シーメンスという企業がどのような姿勢でPDAを開発しているかは良くは分かりません。ただユーザーの間で各種ソフトウェアが開発されているという点をどのように受け止めるのか、興味のある点であります。また今後ROMのアップグレードがあるとするならば、こうした点を含んでの改良も望まれます。

 いつも使っている立場から言いますと、ハードウェアとしてのLOOX720は、贔屓目に見ても非常にバランスの取れた傑出のマシンであることは疑いません。愛着という個人的趣向をも加味すれば、あるいはhx4700 や AximX50v をも凌ぐ存在ではないか、とも思っています。そうしたマシンが、メーカー自身の技術の盛り込み不足で性能を引き出しきれていないというのはやはり残念であると思いますが、しかし他方で一般ユーザーの多大なる努力によってその不足を補うべく行われるソフトウェアの開発などは、それだけLOOX720を認める人間が少なからず存在しており、ユーザー自身がハードを育てているという素敵な面もあるのだとうれしく思ったりもし、不満を述べると同時に今後のLOOX720の将来が楽しみにもなりますね(^^♪

 取り留めのない話になりましたが、やはりLOOX720ラブなんです、私(*^_^*)