2008年au・ソフトバンク夏モデル雑感

 いろいろ眺めていますが、ソフトバンクの方は923SHと921P以外はそれほど注目するものがないですね、原因はこれ以外のモデルが8xシリーズばかりで、最近スマートフォンなどで目の肥えてきたワタシとしては、9xシリーズかXシリーズでないと食指が動かない、というのが本音です。ただ921Pはスリム化はしているものの機能的には920Pのマイナーチェンジですし、923SHは全部入りとはいうものの、カメラは光学ズームはもう載らなくなってきてるのは仕方ない(これは盗撮問題とかセキュリティの面であえてこうしているとも思います)として、Webの300KB制限が解除されなかったりと、ユーザーがかねてから望んでいるソフト面ともいうべき所は改善されていません。高いスペックor目立つデザインのハードで客寄せをして、引き込んだ後のサービスは放置状態、ソフトバンクのいつものやり方でしょう。
 今回はauの発表の方ががんばったな、という印象です。発表されたモデルのうち半数はBluetoothが付いていたり、WIN初のグローバルパスポートCDMA端末が出たりして、効果は分かりませんが国際的と言うか海外を視野に入れた端末スペックを重視しているように感じました。これは後述しますが2年後のことを考えての展開かなという気がします。
 また料金プラン面でも端末の分割払いを導入したり、「新シンプルプラン」では基本料金を980円まで下げられる方式をとったりと、見た目にはソフトバンクがこれをやり始めたときに反発していたはずのことを、今になって真似をしだしたという感じですが、これも過去には3キャリア中一時期トップを走っていたauにとっては、プライドを捨てなりふり構わずここまでやらなければならない事情があるように感じました。
 結果総じて、個人的には今までとはちょっと感触の違う取り組み方をしていて、ハード・ソフト両面で柔軟な姿勢が見られたと思います。ワタシはこの要因は、2010年に控えているSIMフリー化に向けての、auなりの戦略だと感じました。つまり2年後の今頃には自社としてはドコモやソフトバンクと同じ回線方式に移行しなければならないし、今からそのことを意識して回線方式の違いを押し出した他社の宣伝戦略次第では、この2年の間に顧客を奪われかねないですし、少なくともSIMフリー化されたとき、スタートラインに立った時点で顧客数が減少していることは避けたい、とauは思っているのではないでしょうか。そう考えた時これからやっていかなければならないこととして、端末としてはBluetoothはあくまで一環かと思いますが性能が他社より劣るような差異を作らないこと、海外にも出向くユーザーにも目を向けWIN端末の海外ローミング対応機も提供(ドコモが905以降基本的にGSM対応した事も後押ししてるかもです)し、スーパーボーナスホワイトプランのコピーととられても仕方が無いような料金プランの導入、そういったことをまずやっていこう、というような、大げさな言い方かもしれませんがこれからの覚悟と戦いの姿勢のようなものを見たような気がします。いつになるか分からないようなスマートフォンのリリースをほのめかしたのも、他社に劣るウィークポイントを少しでも払拭したいためのけん制の意味があるのではいかな、とワタシは取りました。
 ひとまずはこの夏モデル発表を見ただけでの感想ですのでなんの根拠も無い話になっていますが、auに対しては今後2年の戦略展開を考えた、第一次段階ともいうべき発表ではなかったか、と思うと同時に、auの展開次第で今後の携帯市場がどう転ぶのか、期待と言うか好奇心をかきたてられたりしている次第です(^^♪