初学者の中国語の進歩

 受け持ちの授業では大半が中国語を大学で初めて習うという学生ですので、細かいところも逐一言葉にして教えておかないと、なかなか気に留めてくれないことが多かったりします。初学者の多くがひっかかるのが、「ピンイン」と「簡体字」だろうと思いますが、4月から授業を開始して約2ヶ月経つものの、いまだにピンインのアルファベットや声調記号が正確に書けなかったり、簡体字を甘く見て適当な形でごまかして書いていたりする子がけっこういます。例えばピンインで「ai」の第一声、という母音(二重母音)があるとすると、声調記号というのは口をより大きく開ける方につけます(かなり大雑把な説明です^^;)ので、「a」と「i」では「a」の方が大きく開けることになり、「a」の真上に「 ̄」と横一線を付せばよく、また実際の発音もいわば棒読みをする発音でいいのですが、これがうまく伝わっていないといまだに「i」の方に記号をつける学生が結構いたりします。声調という抑揚をつけて音を出すというのが日本語では馴染みが薄い方法なのかもしれませんが、日本語でも「箸」「端」「橋」のような同音語だと、地域差はあれども音に出せばまずイントネーションやアクセントが違うはずで、これと同じようなものだと理解できればそれほど難しい方法ではありません。ただ音声面ではなんとかつかめても、それを声調記号という実体化した記号で付すという作業になると、必ずしも音声面の理解と一致しない場合があるようです。簡体字でも日本の漢字との比較をなるべく黒板に書いて説明していますが、言われただけではなかなか会得できるものではありません。
 そんなわけで最近はいっそう、ピンイン簡体字を書かせる小テストをやるようにし、実際に書かせる作業も多く時間を割くようにしています。こういうのをやり始めると答案用紙作りやテスト後の採点など、余計に時間を食うのは分かっているのですが、そこは末席の端くれ教員にも多少の意地やプロ意識がありますので、嫌がる学生を尻目に来週もテストをやることにしています(・∀・)ニヤニヤ こういう瞬間は私にもS的思考があるのかとも思ったりしますが、むしろ学生に嫌がられて喜びを感じるドM思考が本当の所だろうと、内心では得心していまつ…(´・∀・`)ハナシガダイナシダヨォ〜